2014年映画ベスト20/2010年代ベスト100への道⑤

 

難しかったです、2014年ベスト。振り返るとどれもこれも平均して面白く、逆に突出した印象がほとんど無い。

幅広い名作が見放題の世の中になればなるほど、実感として確信できるベストを組めるようになるまではより多くの観賞が必要となるのではないかと。

候補作を眺めながらの「豊作だあ」という感慨と、ベスト選出に際しての「全然数も種類も観れていない」という悔恨とが同居している奇妙な心境でいます。

 

では。

 

観賞本数 137本

 

1位.FRANKーフランクー(レニー・エイブラハムソン)

2位.GF*BF(ヤン・ヤーチェ)

3位.フライト・ゲームジャウマ・コレット=セラ

4位.LEGO(R)ムービー(フィル・ロードクリストファー・ミラー

5位.プリズナーズドゥニ・ヴィルヌーヴ

6位.たまこラブストーリー山田尚子

7位.ウルフ・オブ・ウォールストリートマーティン・スコセッシ

8位.リアリティのダンス(アレハンドロ・ホドロフスキー

9位.キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャーアンソニー・ルッソジョー・ルッソ

10位.イン・トゥ・ザ・ストーム(スティーブン・クォーレ)

 

11位.テロ、ライブ(キム・ビョンウ)

12位.マイティ・ソー/ダーク・ワールドアラン・テイラー

13位.劇場版 零~ゼロ~(安里麻里

14位.ジョバンニの島西久保瑞穂

15位.ジャージー・ボーイズクリント・イーストウッド

16位.フューリー(デヴィッド・エアー

17位.アメリカン・ハッスルデヴィッド・O・ラッセル

18位.モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-佐藤竜雄

19位.フランシス・ハ(ノア・バームバック

20位.るろうに剣心 京都大火編(大友啓史)

 

そうは言いつつもTOP10は固いかも知れませんね。劇場体験のアトラクション性に重きを置くスタンスだからこそ、自宅でさらっと見てしまった映画をそれでも上位に置きたくなった時、「この映画の手応えは本物だぞ」と確信できます。TO10中1,2,4,5,8位が自宅鑑賞、3,6,7,9,10が劇場鑑賞なので、なんだかんだ確信に満ちたTOP10なのです.

『FRANK -フランク-』『BF*GF』は演出の好みに加えて素直に心揺さぶられたので、より単純なB級映画であることを全うしてその映画力で突き抜けた『フライト・ゲーム』が実質ベストまであります。

マイティ・ソー/ダーク・ワールド』は自分しか褒めてない気がするのは錯覚でしょうか。映画が淀みなく流れて良かったけどなぁ。

 

11位以降はもう、以下の作品といくらでも置換可能。突出した作品が無いというのは平均値が低いということではなく、平均して傑作揃いという話です。

 

ベスト候補

 

インシディアス 第2章
ドラッグ・ウォー 毒戦
Seventh Code
バイロケーション
ビフォア・ミッドナイト
オンリー・ゴッド
THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!
抱きしめたい-真実の物語-
スノーピアサー
ラッシュ/プライドと友情
エヴァの告白
ダラス・バイヤーズ・クラブ
グランドピアノ 狙われた黒鍵
5つ数えれば君の夢
パズル
ロボコップ
フルートベール駅で
ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!
アクト・オブ・キリング
アメイジングスパイダーマン
ブルージャスミン
WOOD JOB!~神去なあなあ日常
グランド・ブダペスト・ホテル
ハミングバード
ホドロフスキーのDUNE
her/世界でひとつの彼女
オール・ユー・ニード・イズ・キル
大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院
思い出のマーニー
GODZILLA ゴジラ
へウォンの恋愛日記
ある優しき殺人者の記録
舞妓はレディ
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
猿の惑星:新世紀
アバウト・タイム ~愛おしい時間について~
ジャージー・ボーイズ
トム・アット・ザ・ファーム
イコライザー
ザ・レイド GOKUDO
インターステラー
スガラムルディの魔女
フューリー
寄生獣
ゴーン・ガール

EDEN
ベイマックス
マップ・トゥ・ザ・スターズ
ゾンビーバー
ソング・オブ・ザ・シー 海のうた
マジック・イン・ムーンライト
ボックストロール
最後まで行く
殺人ワークショップ
NY心霊捜査官
紙の月

PERSONA3 THE MOVIE #2 Midsummer Knight's Dream

 

どう考えても豊作なんだよなぁ.

2013年映画ベスト20/2010年代ベスト100への道④

 

その年の作品一覧を眺めると圧倒的一位であるものが、引いて10年代という枠組みで考えるとまったくベストじゃなかったりするなぁと気付いてきました.いきなりベスト100にいくまでに前置きとしてこれら各年ベストを組み上げて正解だったかも知れません。

 

候補作は128本.

 

年々減っていきますね.実際に視聴本数が減っているのか.やはり何かカウントの仕方、振り返り方に不備があって色々抜けているのか.

ただ一時期旧作観賞にも凝っていたのでそのせいかも知れません.

 

では。

 

1位.アップサイドダウン 重力の恋人(フアン・ソラナス

2位.君と歩く世界(ジャック・オーディアール

3位.ホワイトハウス・ダウンローランド・エメリッヒ

4位.パラノーマン ブライスホローの謎(クリス・バトラー、サム・フェル)

5位.2ガンズ(バルタザル・コルマキュル)

6位.クロニクル(ジョシュ・トランク

7位.シュガーラッシュ(リッチ・ムーア)

8位.ブリングリング(ソフィア・コッポラ

9位.戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-04【真相!トイレの花子さん】(白石晃士

10位.かぐや姫の物語高畑勲

 

11位.偽りなき者(トマス・ヴィンターベア)

12位.スプリング・ブレイカーズハーモニー・コリン

13位.アフターショック(ニコラス・ロペス)

14位.ゼロ・グラビティアルフォンソ・キュアロン

15位.フライト(ロバート・ゼメキス

16位.ラスト・スタンド(キム・ジウン

17位.地獄でなぜ悪い園子温

18位.言の葉の庭新海誠

19位.死霊館ジェームズ・ワン

20位.鑑定士と顔のない依頼人ジュゼッペ・トルナトーレ

 

例えば『アップサイドダウン』『ゼロ・グラビティ』『フライト』などは客席からスクリーンを「見上げる」その視線の高低ありきで素晴らしい臨場感とエモを演出している作品であったハズで、そうした「劇場の外では賞味期限切れ」の作品をオールタイムベストにカウントするかどうか困るけれど、その年のベストとしてはやはり忘れがたい作品であることには変わりないのですよね.

 

ホワイトハウス・ダウン』『パラノーマン』『2ガンズ』の語り口に淀みが無さ過ぎて見終わって綺麗さっぱり忘れられそうなエンタメ精神も讃えたい.

しかし改めて眺めると自分はアトラクション映画が好きなのだなと.ただ「訪れて、過ぎ去っていく」映画が20本のうちほとんどを占めていると思います.

複雑な物語はなく、見る体感がある.その時間を前にしてすべての観客が等しくなることに安堵するのかも知れません.自分語りをする必要もなく、味わいきれてないようなもどかしさを憶えることもなく.

一年毎のベスト20のうち、どれか1つずつでも気に留めていずれ観賞して頂けたら幸福に思います.

 

以下、ベスト候補

 

LOOPER/ルーパー
テッド
アウトロー
ムーンライズ・キングダム
脳男
世界にひとつのプレイブック
劇場版 とある魔術の禁書目録エンデュミオンの奇蹟
ジャンゴ 繋がれざる者
愛、アムール
ザ・マスター
劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME
ホーリー・モーターズ
リンカーン
クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!
劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ
藁の楯
死霊のはらわた
リアル ~完全なる首長竜の日~
箱入り息子の恋
インポッシブル
10人の泥棒たち
真夏の方程式
モンスターズ・ユニバーシティ
悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲
ベルリンファイル
風立ちぬ
パシフィック・リム
エンド・オブ・ウォッチ
エリジウム
そして父になる
ばしゃ馬さんとビッグマウス
サプライズ
悪の法則
ザ・コール 緊急通報司令室
オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
ブルー・リベンジ
キョンシー
ファイ 悪魔に育てられた少年
カルト

 

うーん、紛れもなく豊作ですね.

 

 

2012年映画ベスト20/2010年代ベスト100への道③

 

2012年.見たことも非常に好みで満足したことも一応覚えてはいるが肝心の内容が定かじゃないぞ作品が多すぎる、絶妙な近過去です.逆に言うと感触だけならベストに入れていいかなと感じているタイトルが20本じゃ収まらない豊作の年.だったら迷わずお前の道をいけ.いったるわ.

 

候補作は148本.でゎ。

 

1位.テイク・シェルタージェフ・ニコルズ

2位.哀しき獣(ナ・ホンジン)

3位.ファミリー・ツリーアレクサンダー・ペイン

4位.別離(アスガル・ファルハーディー

5位.THE GREY 凍える太陽ジョー・カーナハン

6位.ライク・サムワン・イン・ラブアッバス・キアロスタミ

7位.TIME/タイムアンドリュー・ニコル

8位.少年と自転車ジャン=ピエール・ダルデンヌリュック・ダルデンヌ

9位.裏切りのサーカストーマス・アルフレッドソン

10位.ニーチェの馬タル・ベーラ

 

11位.ヴァルハラ・ライジング(ニコラス・ヴィンディング・レフン)

12位.エヴァンゲリヲン新劇場版:Q(庵野秀明摩砂雪前田真宏鶴巻和哉

13位.ミッドナイト・イン・パリウディ・アレン

14位.アタック・ザ・ブロックジョー・コーニッシュ

15位.ザ・レイドギャレス・エヴァンス

16位.オーマイゴッド ~神への訴状~(ウメシュ・シュクラ)

17位.おおかみこどもの雨と雪細田守

18位.星の旅人たち(エミリオ・エステヴェス

19位.ヤング≒アダルトジェイソン・ライトマン

20位.ドラゴン・タトゥーの女デヴィッド・フィンチャー

 

「完璧だ」と感じた『テイク・シェルター』、どのくらい衝撃だったかというと以降、怖くてジェフ・ニコルズの映画を見ていないくらいですね.単に面倒になった説.ただどうでもいいと思ってる監督の作品なら気楽に流し見出来るだろうにと、この人の映画だけは今後真剣に見ていこうと今も胸に誓っていたりします.

他も個人的な思い入れといった付加価値抜きで、それぞれ方向性は違えど単純に映画の力に心地良く振り回されたタイトルばかり.特に『TIME/タイム』は公開当時バカにされていましたが、ツッコミどころある内容だろうとベタな展開だろうとなんとなく全体のルックがショボかろうと、それでも心地良く誘導する手腕があるなら問題はないので、アメリカ映画の良心だと思うのです.

一番繰り返し観賞した『ドライブ』ではなく『ヴァルハラ・ライジング』を選んだ意図は自分でもよくわかりませんが、レフンとの出会いは存分に堪能しました.

そして2010年の『ウルフマン』、2011年の『赤ずきん』、2012年の『THE GREY』のような、ジャンル映画としてのエッジの鋭さからくる名作が賞レースに絡めない、今日まで続くアメリカ映画の宝の持ち腐れをそろそろどうにかして欲しいなとも思います.

 

他、ベスト候補のお気に入り

 

テトロ 過去を殺した男
アニマル・キングダム
J・エドガー
ペントハウス
おとなのけんか
Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち
戦火の馬
トロール・ハンター
ヘルプ ~心がつなぐストーリー~
ドライヴ
わが母の記
ル・アーヴルの靴みがき
虹色ほたる ~永遠の夏休み~
サニー 永遠の仲間たち
私が、生きる肌
アメイジングスパイダーマン
ゴッド・ブレス・アメリカ
トータル・リコール
アシュラ
伏/鉄砲娘の捕物帳
危険なメソッド
GOTHICMADE ゴティックメード -花の詩女-
黄金を抱いて翔べ
ユニバーサル・ソルジャー 殺戮の黙示録
任侠ヘルパー
007 スカイフォール
ONE PIECE FILM Z
エージェント・マロリー
王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件
機動戦士ガンダムUC Episode5 黒いユニコーン
ウンギョ 青い蜜
プロジェクトX
高地戦

 

多種多彩な良作・快作・偏愛作揃いで、真面目に1年間に公開される映画をジャンルレスに網羅していくと本当に面白い映画体験が出来る国であることは間違いないんだよなと実感します.

今はとてもそう出来ている自信がありませんが.