昨年挑もうとして初手から挫折した2010年代映画ベスト100.
千里の道も一歩からということで、一年毎に20本選出して、最終的にその中から100タイトル選ぼうという形に今決めました.
ベストに選んでるからといって必ずしも内容を憶えている訳ではないという無責任さで、ただ「でもこの映画の印象は鮮烈なんだ」という余韻は大事にしていきたいと思います.
まずは2010年.候補作品は185タイトル.その中から.
1位.彼とわたしの漂流日記(イ・ヘジュン)
2位.RED LINE(小池健)
4位.息もできない(ヤン・イクチュン)
6位.あの夏の子供たち(ミア・ハンセン=ラヴ)
7位.ウルフマン(ジョー・ジョンストン)
9位.月に囚われた男(ダンカン・ジョーンズ)
11位.第9地区(ニール・ブロムカンプ)
12位.エンター・ザ・ボイド(ギャスパー・ノエ)
13位.魔法使いの弟子(ジョン・タートルトープ)
15位.マルドゥック・スクランブル/圧縮(工藤進)
16位.おまえうまそうだな(藤森雅也)
17位.ヒックとドラゴン(ディーン・デュボア、クリス・サンダース)
18位.ベストキッド(ハラルド・ズワルト)
19位.いばらの王 king of thorn(片山一良)
20位.ルー=ガル―(藤咲淳一)
なんと言ってもオタクに目ざめた年.TVアニメやレンタルコミックにハマるのはもう少し先の話で、まず劇場版アニメになんにでも手を出す(まったく知らないシリーズであっても)あの昂揚感は今も忘れがたいです.
『涼宮ハルヒの消失』のSOS団5人が並んだポスターがとにかく格好良かったこと、劇場版アニメが大量に公開され、それを追ってる内に行動範囲が広がり馴染みのシネコンが増えたこと、京成ローザの従業員がSOS団のコスプレをしていたこと、Fateやトライガンとの出会いetc…
個人的な目ざめとは別に、実際劇場版アニメの公開本数が一気に増えた年だったのではないかと思います.深夜アニメの劇場版が、シネコンで当たり前にかかり始めた.
この年のアニメの代表格として、『RED LINE』を2位に.
当時の感触としては、1位はひたすら初見時のインパクトが強烈だった『息もできない』で、この10年間の感覚としては、話はひたすら王道の青春譚なのに全ての演出が映画史の紡いで来た大正解だけを的確に掬い上げるような『ローラーガールズ・ダイアリー』こそベストといった心境だったのですが、今順番を並び替えていく内に『彼とわたしの漂流日記』のラストシークエンスの、ある状況を逆手にとった、しかし皮肉にさえ流されずロマンティックさを貫いた感動が1位としてしっくりきました。
アニメきっかけで通う劇場が増え、劇場鑑賞作品の幅が広がった年だっただけに、『ウルフマン』『魔法使いの弟子』『ベストキッド』特に『魔法使いの弟子』の凡庸さ(本当に凡庸なので、わざわざオススメされて見たりしても面白くはない気がします)なんか顕著ですが、いかにも大量生産されていそうなハリウッドのエンタメ映画の中に職人としての矜持や、ありふれていることの多幸感を滲ませた作品が却って愛おしく印象に残っています.
その他、ベスト候補作品.
劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS
オーケストラ!
プリンセスと魔法のキス
彼岸島
フローズン・リバー
川の底からこんにちは
コララインとボタンの魔女
劇場版 TRIGUN -Badrands Rumble-
ヒーローショー
アウトレイジ
サバイバル・オブ・ザ・デッド
トイ・ストーリー3
借りぐらしのアリエッティ
インセプション
ペルシャ猫を誰も知らない
ソフト・ボーイ
瞳の奥の記憶
さんかく
カラフル
海炭市叙景
アブラクサスの祭
エリックを探して
デイ・ブレイカー
劇場版 文学少女
ナイト&デイ
義兄弟 SECRET REUNION
マリア様がみてる
100歳の少年と12通の手紙
冷たい雨に撃て! 約束の銃弾を
クリスマス・ストーリー
アメリカン・スリープオーバー
カルロス
豊作ですね.
ところで本ベストはあくまでwikiの2010年公開映画を参考にリストアップした後に作成しているのですが、思えばここ数年はネット配信映画、ネット配信でようやく見れた日本劇場未公開作品にも多く接していて、果たして自分はそれらのタイトルをどう振り返り、まとめていけばいいのか.早くも途方に暮れ始めています.
キチンと観賞の記録と最低限の作品情報を残していかない限り、「振り返りきる」ということが難しい時代に突入した気がします.
さあ、あと10本、この記事を書いて、2010年代ベスト100に辿り着けるのか.
己の飽き性と戦って頑張ります.