秋の小さな坂道で ー 『𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖 canvas session Ⅳ』感想置き場

 

10/01(土)品川ステラボールにて𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖 canvas session Ⅳ 参加しました。

 直前に謎のアレルギーが発症して眠れず、『ピノキオ』鑑賞⇒朝イチ病院⇒からの強行軍でかなり意識朦朧としていたのですが、何度も往復する品川プリンスホテル沿いの坂道の風情と秋の風がセトリとマッチして、すべての記憶がイイ感じに一体化しています。

 

 まずお衣装。。。 


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 このお衣装で出てくる凸凹の二人。個々でもそうなんですが揃って、しかもトーク中たびたび椅子に座った状態で向き合う様が本当に動くマリオネット然として見えて、ライブ始まる前から世界観に取り込まれていました。

 ケンタMCでの各コーナーでの掛け合いも蓄積がモノ言うスムーズな楽しさがあって、その要所要所で二人が踊る恒例行事も、どこか上から釣られた糸で踊ってるような錯覚を誘われます。

 客前で身体を制御し続けてきた、実用的に引き締まった筋力を持つ二人の見せる所作の、どこかいっそ非人間的にカリカチュアされた良さと、ピノキオというモチーフのマッチングを最大限引き立てるデザイン。

 ライブツアーも勿論楽しかったのですが、自分はやはりcanvas sessionの特定のカラーによる統一感溢れる世界に耽溺する風情が好きみたいです。

 

〇エレクトリック・スポットライト・ガールズ

 トークコーナーで小出しにし続けたダンスの本見せなので、一曲目にしてもう楽しい。それと、この曲でしたっけ? かなかおりさんのフリの手拍子があっという間にルームメイトに伝播して第三部ではもう完成されていたのもワクワクしました(ブルー・フェアリーだった気がしてきた)。

 全𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖楽曲でも多分三本指に入るくらい好きーー

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〇ミルキータイムライン

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 ーーからのマイナス3秒繋ぎ、正直やり過ぎでもう決してスムーズでは無いw入りで笑うのと「え、この曲って!」という感動がごっちゃになって、笑いと感動のどちらかに感情が定まる前に𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖 ON ミルキータイムラインという可愛さの暴力にブン殴られる。

 すっかり定番になった𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖×電音部、今後もやって欲しいんですけど『いただきバベル』(アッパー)、『twilight』(チル)、『ミルキータイムライン』(kawaii)とジャンルを被らせないので、予測出来ず新鮮さが途切れないのも楽しいです。

 そろそろ𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖ダンサーを引き連れて電音部と一緒にイベントしてほしい(バンナムフェスでそのニアミスのような空間に居合わせた感慨がまだ続いてるんだ、という嬉しさも)。

 治安悪い曲が目立ちやすい電音部の中で可愛い系が選ばれたので最初は意外な気がしましたが、なんなら𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖曲よりドロップの低音効いてたし、ダンスミュージックって、というか遍く音楽って耐えず良い音響音質を求めて聞いていかないといけないんだろうなぁと、イベント参加するようになって今ようやく「音楽」と出会ってると感じています。

 そしてドロップパートでのかなかおりダンス良かった~。

 

〇ブルーフェアリー

 ジャンプ解禁! コロナ以前の現場を知らないので、今の環境で十分満足、なんなら声無し&収容率50%が一番快適だったまであるのですが、一方でこうして段階を経て、現場の状況をよく見ながら出来ることを増やしていく現場の創意工夫にはすべて乗っかっていきたいとも思っています。

 と同時に𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖はコロナ以降のプロジェクトなので、そのすべての試みが「取り戻す」ものではなく、今ここで初めて試して拡張していく世界なんですよね。そこに居合わせて参加することが出来て、幸甚に尽きるます。

 振付けで蝶々さんになっている時のもえぴが幸せそうなお顔してたなぁ。

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〇TWILIGHT GAME

 あれ? ブルーフェアリーとどちらが先だったっけ……? 最初にスクリーンに謎のアニメが投影された時のキョトン……感と流れるイントロの一瞬で染み入るキャッチーさ。そこから一音一音すべてが気持ち良くて最の高の裁判所でギルティと審判下されました。


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 普通に、新曲だと思っちゃったんですよね。

 第一部では座席の関係でスタンドマイクがあったりなかったりを上手く把握出来無かったのですが(ステラボール横に長い!)、まったく知らなかった格好良い曲でスタンドマイク構えるはるちゃん、その全てが様になっていて「あ、𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖、次のシングルで天下獲った。ここからいよいよ遠くにいってしまうんだ……」と覚悟までしたことを覚えています。

 

〇ふたりピノキオ

 何故かもう何回かパフォーマンス生で見た上に配信サイトで千回以上再生した存在しないはずの記憶もあるのですが、それでも発売したばかりの新曲。そして確かに、このお衣装で、この流れの上で、初めて本当の『ふたりピノキオ』に出会えたと感じました。

 タイアップしていたアニメも終わり、歌がやっと仕切りを取っ払って歌い手のもとに返ってきてくれたような解放感も味わえた気がします。

 

 第三部では後方中央部分の座席で、すべてのパフォーマンスを準備万端で堪能出来たのですが、それでも曲順も忘れるほど記憶があやふや。

 朦朧とした意識で、あの坂道を上り下り繰り返して、キンモクセイの薫り立ちこめて。坂の脇道にはフォロワーさん達だろう若いファンたちが溜まっていて、ライブ会場は行けなかったスタァライト#3の会場。そこへ行くのに通るシネコンはあの時舞台翌朝もえぴやあいあいら九九組で劇スを見たシアターなのかな? さらにその手前には来月から『やが君Encore』を上演するクラブex。シネコンと反対側、ライブ会場に入るのに通る通路の逆レーンには、つい先日見たばかりの『舞台やが君』特典映像の水族館デートで侑と燈子が歩いていた道。

 時を超えて小泉萌香時空が一つの場所に居合わせている、非常に非現実的なスポット。乗り遅れてきた身だけに余計に感慨深く、それら全ての思い入れが『TWILIGHT GAME』と共に再生されて、濃厚な秋の気配立ち込める一枚の坂道の光景として、脳内フィルムに収まっています。

 思えばcanvas session Ⅱのレポを目にして「絶対この空間ごと忘れられない夏の記憶になるのに」と行かなかったことを後悔してから一年、こうして季節と𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖の記憶がパッケージングされた場にたんと居合わせることが出来て、忘れられない体験となりました。

 

・もえぴの衣装の脇?が大変なことになってたらしくこの日ずっとわやわやしてましたが、そういうハプニングに全然臆さず綱渡りでガンガン進んでいくところに勇気貰えます。思えばこの日「行かない」という選択肢も全然アリだった(アレルギーは酷いままで、帰宅後もろくに寝付けなかった)のに、一切迷いなく突き進めたところは、スタァライトにハマってから舞台少女たちから受け取ったパワーの成せる業かも知れない。

・全体的に振付けの意図が非常に明解でパントマイム要素も強く、4人だからこそ魅せられるダンスの強さもかなり大きなものになってきたなって。

・帰路ティーパーティーを見ながら京葉線に揺られ、終わる頃に地元に着くという、ライブが終わっても終わりじゃないところまで含めて楽しい体験でした。

 

 

 

追記. 10/10(月・祝日)都内某所にて、

『ふたりピノキオ』リリイベのお話会第二部に参加してきました。

 

 

実際には「濱マイクの世界に萌香ちゃんが参加してくれて嬉しいです」まで言えた気がします。想像以上に体感長かった。早口だったのかな? 

 

一応の伏せ字にはしましたが、いよいよ本人に伝えられて、何かがゴール出来た気がしました。

そしてまた列車は走り続ける。