ちゅ。多面性 ー 『小泉萌香のもえの~と「ぴ楽団 第2回定期演奏会」』感想

 

 4月2日(日)浜離宮朝日ホール 小ホールにて、『小泉萌香のもえの~と』初リアルイベントにして、小泉萌香人生初のリアルソロイベントでもある『小泉萌香のもえの~とリアルイベント 「ぴ楽団 第2回定期演奏会」』「第1部~もえぴの瞳に恋してる~」「第2部~愛をこめて~」に参加してきました。

 

 もお~楽しかった。

 劇スオケコンの衝撃を浴びてから一年、一通り色々なリアルイベントを経験し、もうこれ以上はないだろうと思った矢先の『R3BIRTH R3VOLUTION』で喰らった訳ですが、それとはちょっと比べものにならないくらいの小規模イベントである本イベントでもここまで楽しいのは嬉しい予想外。

 

 まず朝日新聞本社にある会場ついてから、結構寒い風の吹く外で延々と待たされる物販列。案内もあまり上手いとは言えず、開演時刻が迫るのに進まない列。かなりそわそわしました。自分はギリ(本当にギリ)購入してダッシュでトイレ、そして会場に入れたのですが、開演時間から本編までかなり開きましたね。

 物販列が終わるのをちゃんと待っててくれた様子で、事前の『もえの~と』で得意げに「かなり在庫あるので大丈夫です」と言い張っていた運コメでさえ予想できない盛況だったのでしょう。

 イベント参加特典で配布されたリングライト。1部はスイッチ式点灯、2部ではなんと振動式点灯の優れもので、ランダムでカラフルな種類が配られた事もあり会場がずっと華やかな光で満ちて、ぴのお歌を彩る素敵な光景が展開していました。

 

 『第1部~もえぴの瞳に恋してる~』

 

 Mステ風のVTRが流れ、もえぴが「子供の頃から母によく子守唄で聴かせてもらった」という胡散臭い「フリ」を経ての、まさかの地雷系ファッションにハーフツインで登場する痛ぴ! 

 間髪入れず歌い出す『可愛くてごめん』。

 

 あの頃には戻れない 何も知らなかった日々 

 胸を刺す衝撃を浴びてしまったから

 

 最前ではないにしろ、配信でギリ見切れる程度には前方の席にいた自分、完全にここで光の塊をパアーッと浴びて無事、真っ白な灰となりました。

 あんな事あるんですね、たぶんお見送りやお渡し会で接近した時よりも眩しく見えた。

 本人もこんなに「可愛い」に全振りするのはこれで最初で最後と公言しましたが、それくらいの覚悟で、たぶんMVのちゅーたんになりきろうとしたんだと思います。役や歌へのリスペクトの激しい人ですので、衣装も「買った」って言ってたので一回きりの為に本当に買ったんだろうな(経費で賄っていますように)。

 

 そして楽団員が手作りで持参したペットボトル太鼓を用いての楽団員入団試験。

 結構張り切りまして、遠足の前日のように太鼓の出来を気にして、無事に本番でもえぴに合わせて太鼓を打ち鳴らせて、録音もされて。

 本当に「そんな小学生じゃないんだから(なんなら小学生でも高学年は照れる)」と自分でも想うんですけど、非常に浮かれました。

 

 ここから観客交えてアキネイターのコーナー。

 海外からのお客さんを指名してあたふたしたり、積極的に声がけしてくるタイプのオタクや双眼鏡で覗いてくるオタク、さらに「コメント毎秒打ってる?」としきりに配信の視聴者へ脅迫かけるなど、初のリアルソロイベントなのに回しがめっちゃこなれてる

 途中、隣りの人が指名されたのでもえぴの視線がもろに来てドキドキしました。

 

 そしてライブコーナーへ。

 femme fatale『だいしきゅーだいしゅき』

 ano『ちゅ、多様性。』 

 もえの~との美点として曲をフルで歌ってくれるポイントが大きいと思ってるのですが、その破壊力な。

 

 からの、第1回定期演奏会ぶりにギターニキ(番組P)を伴奏に迎えて、

 幾田りら『Answer』

 もえぴ、色々照れ隠ししつつこの曲を直球で歌い上げたかったのかも。初めて聴いた曲だったし、なんならJ-POPのバラード苦手なんですけど、歌詞が心にひたひた沁みてきて、なんでか泣きそうになりました。後日、配信で見ても同じ感覚に囚われた。

 ナユタン星人の『エイリアン・エイリアン』に並んで番組でもえぴが歌うことで初めて知り、そしてその歌い方込みで好きになった曲のベストかも。

 まあレギュラー番組同様、感動風の曲を歌う時はVTRを使った感動コントが行われる訳ですが。

 

 配信の後に抽選会あったんですよね確か。その時今度は自分の逆隣りの人が指名されて、再びぴの視線で勝手にドキドキしていました。

 

 

 途中、ご飯休憩挟んでーー歩き回ると築地周辺の地図が一気に脳内で繋がっていくの快感ーー奇跡のランブロ開封結果を経て再び会場へ。

 

 『第2部~愛をこめて~』

 

 再びバラエティVTR(ちょっと長かった)のフリを経て、今度は黒で統一した、一瞬スーツかと勘違いしたけどよく見ればお洒落なシックモードの衣装に長く流したワンサイドヘア。

 「大人ぴ」かなと思いきや、テーマは1部の「かわいい」から反転して「格好いい」

 

 そして開巻一曲目、Ado『私は最強』

 

 ところで声優さんへのメールやチャット欄のマナーとして「無闇に他の声優の名前を出さない」は重要だと思っていて、オッサンの配信者とかですら他の配信者の名前が出ることに(例え友だちでも)敏感になっているくらいだから彼女たちはいかほどかと思うのですが、それでも言わせてください。

 この曲と言えば少し逆境にあった(それも本人に一切非のないところで)礒部花凜さんが『かりんのHP』でこの曲を披露し意思を表明して野次馬を退散させた名曲。その姿に覇王色の覇気を感じた尾田栄一郎が劇場版ONE PIECE『FILM RED』で自分の娘に歌わせたことで有名な訳ですが、あの頃礒部さんが『もえの~と』にゲストで来てもえぴがTwitterでさりげなくエールの言葉を贈った時の絆に感動していたので、ここでぴがこの曲を歌うことに言いしれぬエモ文字数。

 

 可愛いもえぴも最高でしたが、もえぴの低音を生歌唱で聴けるのが本当に嬉しかったです。

 

 そして1部での太鼓に続き、今度は会場みんなでクラップの収録。もえぴが長い合唱部生活からコーラス部、或いはアミューズのトレーニングでも? 今まで教わってきただろう先生たちの言葉や雰囲気を今度は自身が発して楽団員に指導してくれる茶番が楽しい。

 でも結構難しかったねぇ。。。

 

 このあとチラッと「番組会議風景」の茶番を挟んでゼルダネキをイジる、秒で過ぎ去る謎の時間があったのですが、結果これが配信終了後への伏線になってる。

 

 『デシベルボーダーライン』のコーナー。

 ぴのパフォーマンスに観客が音圧を発して高いデシベルを出す遊び。1部のアキネイターはちょっと冗長だったけど、これはつまりもえぴとの生のやりとりがずっと続くとので、配信で見返すまで記憶から飛んでたくらい、多分幸せな時間だったのだと思います。

 この日最初から最後までめっちゃ「もえぴー!」って叫んだな。

 

 そしてライブコーナーへ。

 Aimer『残響散花』

 Da-iCE『スターマイン』

 

 個人的にDa-iCEメンバーと1秒ほど一緒に仕事したことあるので(比喩じゃなく1秒。お会いした事はない)これはなんだか嬉しかったですね、そしてやはり「格好良い」は小泉萌香の歌声が最高に映える(でも「可愛い」ももっと聴きたい)。

 

 最後はギターニキの伴奏付きで、優里『ペテルギウス』

 

 ひいき目抜きに聞き入りました。この日のライブ、全8曲はずっとベタなようでキャッチーな空気を作りつづけてて、単純に選曲センスが良ぴ。

 曲の最後にはサプライズで団長への感謝の言葉を叫びました。

 

 配信はここで終わりましたが、この後抽選会を終えてから、オレンジニキが登壇。真っ先に今日の諸々の不備のお詫びをしたかったのだと思いますが、もえぴが裏でみんなを押し出してるらしくゼルダネキ、更にこの日呼び名が決定した作家さん(見た目からして胡散臭さがザ・構成作家でスゴかった)チャチャニキ、ついでにもえぴ本人も登壇。

 オレンジ衣装着たオレンジニキからお詫びがあり、みんなと登壇出来て嬉しそうなもえぴから「こんなメンバーで作ってます」と挨拶。

 オレンジニキの言葉選び全般が(失礼な話、今まで抱いていた『もえの~と』スタッフへの軽薄なイメージと違って)信頼を置けるものだったのもあり、気持ちイイ〆の時間となりました。

 ちなみに一番ここで立つべきだったのではと思われるギターニキは沢山一同の写真撮ってたので、PもPではしゃいでたかと思われます。

 

 

 昨年のオンラインイベントだった「第一回 定期演奏会」(珪藻土コースター当たりました。ありがとうございました)からずっと夢想していた、「もえぴが好きな曲歌うライブイベントに参加する(夢想の中にギターニキもいる)」という夢が、ほぼほぼ実現してその只中にいたという貴重な経験。今もちょっと現実味が薄いです。

 夢が叶ってしまった。

 

 次はもう少しステージらしいステージが会場で、デュエットの出来るゲストを呼んで曲ももっと増えるといいなぁなどと更なる夢想を重ねて。